【サンムーン考察】作中におけるポケモン及び事件の時系列年表と残された謎
・はじめに
この記事には「ポケットモンスター サン/ムーン」における重大なネタバレが含まれている可能性があります。予め理解したうえで読み進めてください。
この記事は、「ポケットモンスター サン/ムーン」の作中で起きた出来事を年表にしてアローラ地方でいつ誰がどこでどうしてどのように何をしたのかを系列ごとにまとめています。考察や解釈によってはここが違うのではないか、ということも当然起こり得るため、極度に鵜呑みにはしない方が良いと思われます。
今回、時系列としては「太古の時代」「500年前」「10年前」「数年前」「2年前」「3ヶ月前」「現在」の7項目とし、その後「時系列不明の出来事」 「歴史に残された謎と考察」としました。まずは「太古の時代」から見ていきましょう。以下、読みやすくするために文体を崩します。
・太古の時代
マリエシティ図書館にある古文書によると、突如として空に現れた穴からソルガレオ(もしくはルナアーラ)が現れ、持てる力全てを使い土地の守り神、土着神であったカプたちを従わせた。
当時のアローラの王(アセロラの先祖にあたる)はソルガレオやルナアーラを敬い崇めた。王朝における祭壇で太陽の笛、月の笛を吹くことでその太陽並びに月の使者への感謝の気持ちを表す儀式としていた。
その後、ソルガレオとルナアーラの間にコスモッグが誕生し、カプたちはこれを見守っていくこととした。
また、別の書物には伝説のポケモンとカプが戦った際にカプたちが「未知なる力」を授かったとあり、この「未知なる力」がウルトラホールを通ってきたソルガレオとルナアーラによるZパワーだとするとこの時代以降にぬしポケモンが誕生、つまり島巡りの風習が出来上がったと考えられる。
なお、島巡りにはしまキングやしまクイーンの存在が必要不可欠であることから、島巡りが始まると同時にアローラ王朝は幕を閉じ、現在のしまキングたちが治めるアローラ地方へと変遷していったことがわかる。
・500年前
マギアナが稀代の天才科学者の手によって造られる。マギアナがモンスターボールの形に変形できることから、この時代には既にモンスターボール、あるいはその元となる道具が既に発明されていたことがうかがえる。
・10年前
アローラ地方にアクジキングが現れる。ただし当時はUBという呼称も存在せず生物としても名前を認識されていなかったため、名もなき危険生物だった。
ハンサムとクチナシ、そして詳細不明の女性の尽力によりアクジキングはアローラ地方から排除され、代償としてその女性は命を落とした。
その時、アローラ地方の海岸にリラが流れ着く。国際警察にて保護されるが、後に彼女自身も国際警察の一員となる。
この時開いたウルトラホールから地上に降り注いだZパワーで新たなぬしポケモンが誕生。おそらく主人公が戦ったぬしポケモンたちはここでZパワーを浴びたポケモンと推測できる。
・数年前
モーン博士がウルトラホールに関する論文を発表する。このことから、ウルトラホールに関する研究そのものはこの時点よりもかなり前、且つ10年前よりも後より進行していたことがわかる。
また、ポニ島の前しまキングでありハプウの祖父であった男性が死去。死因は不明。これによりポニ島は数年間しまキングが不在の状態となった。
・2年前
グラジオがエーテルパラダイスのシークレットラボAから1体のタイプ:ヌルを連れて脱走する。このことから、タイプ:フル計画が失敗に終わった後もタイプ:ヌル自体は生かされているということがわかる。
・3ヶ月前
リーリエがエーテルパラダイスからコスモッグを連れて脱走。ただし脱走できたのはコスモッグのテレポート能力のおかげ。なお、このテレポートでリーリエがバーネット博士と出会うことができたのは事前にビッケが密かにバーネット博士のことを教えていたから、というのがククイ博士の研究所に残されたリーリエの日記からわかる。
・現在
ご存じの通り、カントー地方から主人公がやって来る。そして、コスモッグとの旅を経てリーリエはカントー地方への旅立ちを決め、マサキを訪ねるのであった。
また、最新の出来事としてはアローラ地方にポケモンリーグが誕生するという動きも見られた。これらの出来事を含め、全体的にこれから先の未来をほのめかす内容が多かったようにも感じられる。
・以上に含まれない、時系列不明の出来事
○グラジオたちの父親がウルトラホールに関する実験中に行方不明になった時期。ただし、10年前はUBの認識が全く存在しなかったことから少なくとも10年前よりも後であるということがわかる。
○ウルトラホールの研究とは別に対UB用の人造ポケモンとしてタイプ:フルを造ろうと動き始めた時期。これはシンオウ地方のミオシティまで資料を探しにエーテル財団が出かけているため、場合によってはDPリメイク(予定)で遭遇するということも考えられる。
○ウラウラ島に建設されたスーパーメガやすがカプの怒りを買った時期。カプの怒りに関しては特に情報が少なく、いつ怒りを買ったのかという他にも怒りを受けたしまキングとはどんな人間だったのか、現在メガやす跡地のある場所には元々守り神の大事な場所があったとされているが、具体的にどんな場所だったのかなど明かされない部分が多い。
○スカル団がエーテル財団の傘下になった時期。元々スカル団は昔のしまキングを中心とした集団だったが、上記のカプの怒りを受けて壊滅。グズマを中心として再び結成されたスカル団にエーテル財団が近づいたのか、それともエーテル財団の差し金でスカル団が復活したのか等の詳細ないきさつは不明。
○リーリエ一家がアローラ地方にやって来た時期。リーリエの発言や残された手紙から、リーリエが元々アローラ地方の人間ではないということが示唆されている。エーテルパラダイスも、あくまで「アローラ支部」であるためエーテル財団の本拠地は別にあると見える。そのため、少なくともリーリエが物心つく頃までは別の場所にいたということがわかる。グラジオが脱走したのが2年前であることからその頃には既にアローラ地方に来ていたことがわかるが、同時にリーリエの手紙では3ヶ月前まで家からアローラ地方に出る機会がなかったらしいこともうかがえる。
・歴史に残された謎と考察
○太古の時代、及び現代のコスモッグ誕生の際、ソルガレオとルナアーラの2匹が集うことで誕生するわけだが、1匹しかいなかった中でどこからもう1匹がやって来たのかは不明。なお、ソルガレオとルナアーラはそれぞれ♂と♀であるため、自身の能力で空間を渡って異世界レベルでの繁殖を行う特性があるという説がある。
○同じく太古の時代、最初に現れたのがソルガレオとルナアーラどちらか1匹である以上、崇めるために使った太陽の笛、月の笛もどちらか1本で良いと思われるが、なぜ太古の時代の時点で2本あったのかは不明。
○10年前にウルトラホールを通ってアローラ地方に現れたリラだったが、なぜか記憶を失っている。ウルトラホールを直接通ったルザミーネやグズマにも記憶の障害が見られないことから、ウルトラホールそのものではなくそれ以外の要因で記憶を失くしている可能性があるが詳しい内容は不明。ただし、まるでウルトラスペースにも似た「やぶれたせかい」を自由に行き来でき、尚且つ目を合わせた人間の記憶を消すことができるポケモンがシンオウ地方に1匹いるということと、恒例となったリメイク作品シリーズの順番を考えるとこの謎は近く明かされようとしているのかもしれない。
○2年前、グラジオがタイプ:ヌルを連れて脱走したがその後2年間、残されたもう2体のタイプ:ヌルがエーテルパラダイスでどのように扱われていたかは不明。また、もう1体は主人公に渡されたが残る1体の処遇は未だ不明のままである。
○3ヶ月前、リーリエがコスモッグと共に脱走した際になぜビッケが密かに逃がすような真似をしたのか、そしてビッケとバーネット博士の関係などは一切不明である。というより、ビッケに関してはそれ以外もほぼ全てが不明。おそらく今作で最も謎多き人間の1人だろう。
・最後に
サンムーン考察記事、3本目は多くの方が気になっているであろう作中年表に関するお話です。こうしてみると、明かされていない部分がかなり多いなと感じます。まあそもそもの内容が大ボリュームなのでこれでもだいぶ明るくなった方ではあると思うのですが。
いつものよりは少し考察薄めですが、これはこれで書いていて自分でも整理できたので楽しかったです。
次の考察記事は、また気が向いた時にでも。
あと、微妙に関係ないですが考察全開の小説本が冬のコミケにて出ます。詳しくは以下の記事をよろしくお願いします。
それでは。
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